8.壁の配筋
壁の配筋(施工)順序は、
    ① かぶり厚さの確認
    ② 縦筋、横筋の内外関係の確認
    ③ ピッチの割付け及び配筋
    ④ 開口補強の配筋
    ⑤ 幅止め筋の配筋
    ⑥ スぺーサーブロックの配置
指示のあるときを除いては、縱筋・横筋のどちらを外側にしてもかまいません。ただし、地下外壁などは図面
で指示している場合があるので注意が必要です。
① かぶり厚さの確認
② 縦筋、横筋の内外関係の確認
上、下階の縦筋の位置が異なるときは、あき重ね継手を使います。
③ ピッチの割付け及び配筋
壁開口部の補強の方法は、キレツ防土を目的にしたものと耐力を期待
するものの2種類があります。 どちらを採用するかは図面での指示によ
ります。 また、開口部補強筋の定着長さは、右図のようになります。た
だし、条件によっては補強を省略することもできますし、鉄筋径をサ イズ
アップすることで補強筋替わりにして使うこともできます。
④ 開口補強の配筋
⑤ 幅止め筋の配筋
⑥ スぺーサーブロックの配置
スぺーサーを配置する標準的な個数は、通常の階高では高さ方向に2段、横は1.5m以内に配置します。
壁の配筋
●壁の継手及び定着長さ
壁配筋の重ね継手及び定着長さは、L2とします。
土圧などを受ける壁及び耐震壁として図面で指示されたものは重ね継手長さL1、定着長さL2とします。また、重ね継手
及び定着長さが取れない場合は、フレア溶接(片面、両面)とすることができます。
●配筋
右表のW10からW20までの5種類8タイプがよく
使われるものです。例えば、W12以下は通常、
間仕切り壁に使われます。
ダブル配筋の場合には、鉄筋が適正な位置に
配筋されているか。必要な間隔が保たれてい
るかを注意します。
右表のAとBの違いは、Bの配筋は耐震壁や外
壁に使われることを想定し、ひび割れ防止を
考慮したものです。
●片持スラブ形階段を受ける配筋
この壁は、片持スラブ形階段を受けるための
壁です。縦筋は、階段の荷重とそれによる曲
げモーメントを受けるため、外側に配筋しなくて
はいけません。
なお、この表の断面図は水平断面です。
●パラペット
最上階の防水押えコンクリートは、気温の変化
などで伸縮を繰り返すため、パラペットの立上
り部に圧力を加えます。そのためにパラペット
の基端部に大きなせん断力と曲げモーメント
が生じ、 ひび割れを発生させ、雨漏りの原因
となるので配筋、施工には注意が必要です。
強度や耐久性を確保するため壁厚は180mm
以上、配筋はダブルとしています。また、先端
補強筋は忘れやすいのでここにも注意が必要
です。
●地下外壁
地下外壁の配筋(施工)順序は、
    ① 縦筋、横筋の内外関係の確認
    ② 仮設計画との調整
    ③ 縦筋、横筋の継手位置確認
    ④ 縦、横卜ップ筋の止まり位置確認
    ⑤ 基礎梁へ縦筋用差し筋
    ⑥ 幅止め筋の配筋
    ⑦ スペーサーブロックの配置
この地下外壁の場合には、縦筋と横筋の内外閲係が指定されることがあるので注意しましよう。一般には、縦筋が
外側にくることが多いようです。
地下外壁は、構造物の主要骨組みの1つである耐力
壁としての機能と外面に接する地盤からの土圧や水
庄を受 けるという機能を併せ持つことに特徴がありま
す。そして、土圧や水に対しては三角形や台形の
分布荷重を受けるスラブとして考えます。
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